生産緑地を活用した体験農園等普及事業

農園見学「三鷹市森屋農園」

当協会は、都市農地保全、多世代・地域交流を目的とした農地活用のモデルとして「わくわく都民農園小金井」を運営しています。「わくわく都民農園小金井」の運営と、さらに東京都より委託を受けている「体験農園等普及事業」「修了生人材活用事業」という2つの事業をよりよく進めていくために、たくさんの学びをいただきに、様々な農家さんのもとを訪れる機会をいただいています。
見学に行かせていただいた農園さんのご紹介とお話の一部をご紹介をします。

今回見学に行ったのは、三鷹市にある森屋農園さん

三鷹市北野で代々農家さんをされている森屋農園さん
今回は、4代目の森屋賢さんに畑を案内いただきお話を伺いました。

どんな農園?

「農業って伝統だよ。だから伝えていかなくちゃ」
こんな言葉をもらったというエピソードを話してくださいました。
例えばサッカーや野球を習っている子は、自分が地域で遊んだり過ごしながらそのスポーツ技術を学んで、ある程度の年齢になった時に今度は地域で教える側となっていく。
そんな地域の中での伝承や循環の中に、農業もあるのではないか。
将来、食への心配もある今だから、自分たちでちょっとしたものならば作れるくらいの技術や知識をみんなが持てたらいいのではないか。
生産をしたものを届けるということも仕事ではあるけれど、知識や技術も地域で循環をさせていく必要性を感じているというお話は、とても重要でありたくさんの方と議論していけたらいいお話と感じました。

選択肢のひとつとなっていくことを目指す
体験農園等普及事業」のご紹介をさせていただいた際にいただいたご提案。
都市農地をどうやって守っていくかは農家さんにとっても大きな課題のひとつ。事業の趣旨が伝えて知っていただく中で、農家さんにとっても選択肢のひとつと受け取ってもらえたらよいですねというお話をいただきました。
また、事業をはじめる際の苦労にも寄り添ってくださり、三鷹武蔵野の都市農業を応援する「まちなか農家」のはじまりの頃もなかなか届かずに苦労をされたことを教えてくださいました。素直に弱みを伝えたことでなにを協力しようかと相手が考えてくれてプロジェクトが動き出したというお話は事業を進めていくヒントにさせていただきたいと思います。

バタフライピーの収穫は3ヶ月毎日!
家族での農園の運営をしながら、一方で地域の活動にも力を注がれている森屋さん。
これまで収穫体験や小学校の授業の受け入れ等もされています。
つくられているバタフライピーは、咲き始めると3ヶ月ほど続けて花が咲いて毎日摘み取りをしなくてはいけないとのこと。この時期に摘み取り専門で援農してもらえるのも助かりますというお話もありました。なにか連携や協力の道がないかなと考えていきたく思いました。

農家さんにお話を伺っていくと、農地や農家さんは食を支えるという大きな側面もあるけれど、
その土地の文化継承やコミュニティーを繋ぐ役割があることも強く感じます。
体験農園等普及事業」などを通して、この都市農地をどのように保全していけるとよいのかも
活用いただけたらいいなと考えています。

森屋農園さんでつくられているお野菜や苗は、三鷹緑化センター等で購入することができます。
ハーブティー等にも使用されているようですので気になる方はぜひリサーチしてみてください。

手塩に育てられた苗は地域の方々の食へ

豊富な栄養価と健康効果から注目されている「ローゼル」

タイやラオスなどで生産されてきた「バタフライピー」

生産したバタフライピーの一部は、ハーブティーを作られている方のもとへ

バタフライピー入りのハーブティー 香りもよく美味しくいただきました!

森屋農園
住所:東京都三鷹市北野1-5-43
運営種類:バタフライピー、ローゼル、野菜の苗、旬の野菜等の生産農家
Instagram:@moriyanouen
訪問日:2025年5月22日

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